新築住宅なのに、なんでキズがあるの?
新築住宅の傷補修の話をすると、
人から「なんで新築なのに傷があるの?」って聞かれることがあります。
そう聞く人の気持ちは分からないではありません。
だってお店で売られている家具だって、’きずもの’なんて置いてないし、
置いてあっても、「傷あり、値引き品」だったりしますもんね。
その常識?をそっくり住宅にあてはめる人もいます。
まず、なんで新築住宅なのに傷があるかということですが、
ここで、建物ができる様子を中からちょっと中継してみます。
すっとばしますと、基礎つくって---、型枠作って---コンクリうって---、
建物はかなり出来上がってからじゃないと、電気がつかないんです。
中で作業する時は、長ーい電源を外から引っ張ってきて、
その先に電球のついたのを近くに置いて作業します。
停電の時、懐中電灯とか使ってる感じに似てます。
電気はもっと明るいやつ使ってますけど。
コンクリうって、枠をつけてる時なんかは、
土足だし、靴や電源ケーブルに小石や外のコンクリのかすがついてきたりして、
これがあとあと、部材に悪さすることも・・・。
この頃内装はかなり雑然、真っ暗、汚れているかんじです。
なので傷がつかないように、どこの現場も養生をします。
例えば、枠を取り付けたら、すぐにブラスチックの養生材で巻くとかです。
で、次にここに、別の要素がからんできたりします。
工期がおしてきちゃった時などです。
住宅は竣工日に合わせて、イロイロ検査があったり、
それに合わせて作業の計画がたてられて、すすめられてゆくんですが、
塗装が要るのに、雨ばかり続いたり、材料が何かのトラブルで遅れたりすることがあります。
すると工期の最後のほうですごく日程がつまってきて、
私も現場管理のことは分からないのですが、竣工日って変わらないですよね。
どんなに日程がつまっていても仕上げる!みたいな・・・・。
戸建てなんかと違ってマンションは、特に規模が大きくなると
一つの現場で何千人も働いてたり。
どっかで生まれた小さな遅れがチリも積もって、
工期の最後にどっと押し寄せてきて、
大工さん、ボードやさん、クロス屋さん。キッチン屋さん、トイレ関係、家具屋さん・・・
いったい何人一部屋にいるんだろう!という日もあります。
「オレが先に取り付けるぞ!」
「いいや、コッチが先だ。こっちの方がオシてんだョ!」
職人さんたちの怒号が飛び交ったり・・・。
みんな暗い中で、長ーいケーブルと電球と仕事で使う荷物を持って右往左往。
それでいざ大分出来て、電気も来て、養生をとってみると、
あぁ・・キズが・・・・やっぱりね(゜_゜)=³・・・・ということも。
暗いから、工期が押しせまっているから、
仕方がないってわけではもちろんありません。
それに、工期がいつも遅れるわけでもありません。
計画より早くすすんじゃって、ゆったりしてることもあれば、
常に工期どうり、完璧な現場も。
でもマンションがあるから、キズの補修業がこんなに増えたのかな?って私は思っちゃっいます。
こんな感じで、新築住宅のキズの原因のトップ1、2は「電気がない」と「工期がない」でしょうか?